今回は、ちょっとお勉強編です♪
phって何やねん
皮膚のphとは、皮膚そのもののphではなく”皮脂膜”のペーハーのことを指します。
健康な皮脂膜のpHは、4,5ph~6,5phで弱酸性でphがこの範囲だと正常。
phは個人差があるが、肌質でも変わる。
皮脂の分泌が多いオイリー肌さんは、酸性に傾き、乾燥肌はアルカリ性に傾く。
お肌の皮脂膜のpHは弱酸性が良い
酸性とアルカリ性の真ん中を「中性」と言います。
中性:7,0という数値でこれが真ん中の値です。
酸性とアルカリ性の度合いを示す単位のことを「ph(ペーハー)」と言い水素イオン濃度指数という。
- 体内はアルカリ性(体液、血液、唾液、精液)
- 血液は7,3~7,4
- 汗は弱酸性
皮膚のpHがアルカリ性に傾く時はどんな状態?
- phは、温度、湿度の低下につれ、アルカリ性に傾く。
- 加齢とともにアルカリ性に傾く
汗を多くかくと、余分な汗が皮膚表面に長くとどまり、phは次第に上がるため弱アルカリ性に傾く。
石鹸などの洗浄剤でも弱アルカリ性に傾く。
皮膚表面の最近の繁殖を抑えている働きが弱くなり、皮膚が化膿しやすくなる。
夏にできものができやすいのはこれが理由。
弱アルカリ性の働き
- 軟化作用
- 油分やたんぱく質を分解する働き(石鹸)
- 角解作用
弱アルカリ性の方が洗浄効果は弱酸性より高い。
酸性について
皮膚のphは皮膚の表面に向かうほど酸性度が高い。
皮膚の表皮でもリンパ液が豊富な部位は弱アルカリ性(ph7,3~,7)だが皮膚の表面に近い部位では、5,5~6,2phと弱酸性になっている。
トイレ掃除洗剤のサンポールは強酸で皮膚は溶けてしまうので注意が必要!
弱酸性の働き
- 殺菌作用
- 細菌の繁殖を抑える
- 収斂作用
アルカリ中和能とは・・・
phが「元に戻る」ことです。
弱アルカリを作用させると、10〜20分以内に本来の弱酸性に戻る。
皮膚表面にある角質層は、ケラチンというタンパク質であり、酸に対しては強いが、アルカリには比較的弱い。
そのためアルカリ性の物質が長時間皮膚に触れると、角質層は次第に溶けて皮膚表面は肌荒れ状態になる。
こうなると皮膚の抵抗力が弱くなるので、普通ならなんでもない刺激でもかぶれや湿疹を起こすことになる。
しかし日常的に多く使用されているアルカリ性の石鹸やクリームで洗顔しても
かぶれなどの皮膚トラブルを起こすことは皆無に等しい。
これは健康な肌は弱酸性なので、皮膚表面にアルカリ性の物質が触れても、短時間のうちにこれを中和して本来の弱酸性に戻す力がある
このように皮膚表面を常に一定に保とうとする力をアルカリ中和能と呼び、皮膚が持っている復元力でもある。
つまり皮膚表面のpHが一時的に高くなり,アルカリ性に傾くことがあっても、アルカリ中和のが働いて皮膚は元の弱酸性に回復するので,かぶれなど起こすことはほとんどない
健康な皮膚の持ち主であればおよそ15分ほどで元のpHに戻る。
アルカリ性物質が皮膚に触れる機会が多いと,アルカリ中和能力が働かなくなり次第に、アルカリに対する抵抗力が弱まる傾向がある。
例えば,水仕事長時間に渡って繰り返すとアルカリ中和能力が低下し隠れやすくなる
phについては以上です。
皮膚科学の勉強では初期の段階で必ず勉強させられるpHについて備忘録をかねて書いてみました。
pHを知っておくと化粧水の存在意義もわかりますし、化粧品の本当に必要なアイテムはどれなんだ??てこともわかります。